2015年5月29日金曜日

単語「おやじギャグ」の起源についての一考察

「布団が吹っ飛んだ」
「アルミ缶の上にあるみかん」
「DUSKINのことがだいすきん(自作)」



 これらは,ダジャレと呼ばれるものである。またの名を,「おやじギャグ」という。
 昨日,カナビキソウの寄主を確かめようと,根堀を入れている最中,思案を巡らせている最中,あるひらめきが私を襲った(カナビキソウの寄主はスギの実生でした,たぶん)。まさに天啓とはこのことだろう。その天啓の内容とは…





 おやじギャグという言葉の語源である。
 今まで,ダジャレのことをなぜおやじギャグと呼ぶかは自分の中では謎であった。おやじギャグといいつつ,その辺の小学生だって大好きじゃん。強いていえば,博士課程に進んだ大学院生だって大好きじゃん。俺はいままでの人生の中で,いわゆるダジャレを拒絶したことなんて,一度もない。ずっと昔から大好きで,老若男女に愛されるダジャレがなぜ,おやじギャグと呼ばれるのか。なぜ,そこら辺に生息するおやじだけが後ろ指を指されて罪をかぶらないといけないのか。

 …いままでの人生でずーっと気になっていたこの謎に,気づいてしまったのである。




 題して,「出世したオヤジしか口から発せることができない仮説」。
 そう,ダジャレ,いわゆるおやじギャグは,出世したもの(つまりそれなりに年をとったオヤジ)の口からしか,発せられないのである。
 考えてみて欲しい,自分がとある会社に所属する社会人であった時,新入社員,もしくはそれに続く若手の社員がおやじギャグを発したとする。「先輩のメモ帳,見つからないんスカ?探してあげますよ…ファインディング・メモ…なんつってwwwwwwww(自作)」とか,「課長の肛門にカンチョーwwwwwww(自作)」など。

 そう,サンドウィッチマンの伊達ちゃんや博多大吉ばりの笑いのベテランがツッコまない限り,間違いなくその場の空気が凍るだろう。このギャグを発した新入社員もしくは若手社員は,二度と立ち直ることはないだろう。まさに,ドンズべりセヨ~~~~である。





 …まあ,それは置いといて。
 冷静に考えてみて欲しい。だが,同じような言葉を上司(大抵,一般的なオヤジだろうと思う)が発したらどうだろうか。「イスの居心地がすごくいイッス(自作)」とか「このプロジェクト,リジェクト(ただの韻,自作)」など。
 そう,その場の部下は,みな太鼓を持ちに走るだろう。このくっだらないギャグを発した上司,どう考えてもスルーしたい。でも,スルーしたら自分の身はどうなるだろうか?多少頭の回る人間なら,誰しも考えつくはずである。「このくっだらないギャグを発した上司のさじ加減で,自分の立場が変わるかもしれない」。
 結果として,部下が発する言葉は以下のとおりである。「面白いっすねwwwwwwwww」「そのギャグ,使わせてもらいますわwwwwww」


 こうして,太鼓を持たれたオヤジはさらに調子にノり,ダジャレを頻発させていくのである。一方で,若手社員は滑ることを恐れ,ギャグなど言えるわけがない。ギャグを言うためには,出世するしかない。出世,それは,おやじギャグが許されるための,天まで続く階段を上ること。生態学的に言えば,いわゆるダジャレは,オヤジによってセレクションがかかった結果,おやじギャグと呼ばれるようになってしまったのである!!



 というわけで,いわゆるダジャレは,出世したオヤジにしか許されない言葉になった。多くのオヤジが,いわゆるダジャレを発するようになってしまった。これが,「おやじギャグ」という言葉の語源である。



 我ながら,完璧なシナリオだと感じた。いままでの人生で謎だった,おやじギャグという単語の謎に気づくことができたのである。おやじギャグの真理に気づかせてくれたカナビキソウ(とスギと思われる植物の実生),ありがとう。




 さて,この説がすでにどこかでディスカッションされていたら気分的によくないので(一応理系),調べてみた。「おやじギャグ」+「語源」とかテキトーな言葉でググってみる。



 
 こんな感じ


 とりあえず,Wikipediaに聞いてみる。



 なになに…「1990年前半、大阪の府立高校の生徒らが使い始めた[要出典]。これは、団塊の世代が中年となる時期と重なるが、それ以前から似たような内容のギャグは存在している。中高年男性の増加によりオヤジギャグを聞く機会が増えたこともあるが、その受け手である若者(1980年代半ばの若者は新人類と呼ばれている)との価値観の相違から、「中年男性のギャグはつまらない」という考え方が増え、そういったギャグを総称して「オヤジギャグ」と呼称するようになったと考えられている。」




 …要出典かよ!!!!
 俺が聞きたいのは,なぜ中高年男性だけがオヤジギャグを言うようになったか,という話ですよ!!



 とか言ってたら,面白そうなサイトが引っかかった。
 どうも,洗練されたジョークとダジャレでは反応する脳の部分が違っている(めんどくさいので論文は調べてません)とか,「子どもが小さいうちは子どもと密接な関係を形成するのに役に立ちある程度の年齢になると親離れのきっかけになる。」とか,「性染色体である「X染色体」上におやじギャグ遺伝子が乗っかっているとします。」とか…



  
              ____  
            /      \  
           / ─    ─ \  
         /   (●)  (●)  \   <ナイナイ 
         |      (__人__)     |  
          \     ` ⌒´    ,/  
  r、     r、/          ヘ  
  ヽヾ 三 |:l1             ヽ  
   \>ヽ/ |` }            | |  
    ヘ lノ `'ソ             | |  
     /´  /             |. |  
     \. ィ                |  |  
         |                |  |





 まあ,最初の論文はともかく,後ろ2つは,現時点ではどう考えてもただのお伽話。議論する必要を感じない。
 とにかく,私の「出世したオヤジしか口から発せることができない仮説」は,それなりに新しいもののような気がする(さすがに,おやじギャグの起源について真面目に勉強する気にはならなかった)。
 皆さんも,暇な時間に思考を巡らせてみてほしい。こういうところに,研究テーマが転がっているかもしれない(無責任)。

2015年4月29日水曜日

咲いた花は散りゆけど

 相変わらず,思い通りに行くことも行かないこともありますが,ボチボチ生きてます。
 M沢さんに「最低」とか,I瀬さんに「雑だなあ」とか罵られながら生きてます。
 それでも,年をとって中途半端に偉くなったせいか,以前のように「◯ね」とか,「◯ねばいいのに」というようなコメントをいただける機会は少なくなってきたように思います。うーむ,物足りない。

 さて,あっという間に春になってしまいました。 
 30億を超える金額を払って補強をして,優勝を期待されていたはずの,大好きなプロ野球チームが最下位独走中です。
 インターネット上で,オリックスファンの阿鼻叫喚をよく見かけますが,この程度の成績で気分が沈んでいるようでは,まだまだ訓練が足りていないと言わざるを得ません。コリンズから大石に変わって久しぶりにAクラスに入った2008年の翌年や,デザインを一新して熾烈なAクラス争いを見せてくれた2011年の翌年など,中途半端に頑張ったシーズンの翌年は残念な成績だったことを,ファンは忘れてしまったのでしょうか?微差(の翌年)は大差ですよ,皆さん。

 昨年の活躍を見てファンになってくれた少年たちよ,すまない。諦めずに,一緒に応援しましょう。
 
 というわけで,今年度もよろしくお願い致します。今年はたくさん更新するぞー!!

2014年11月7日金曜日

スポーツの秋

長野で行われる法事のため,一旦東京の実家に戻ってきている。
手持ち無沙汰にテレビをつけると,


東京MXではFC東京の特集を,


テレ玉ではアルディージャの特集を,


TVKではマリノスだかフロンターレだかの特集を放送していた。


東京ってやっぱすごいなあと思うけど,やっぱ変な土地だと思う。
福島は,来年からBCリーグの新球団ができるらしい。その名も「福島ホープス」http://bcl.fukushima.jp/。本腰を入れて応援しようかと思っている。


今,ジンを飲みながら山手線一周 徒歩の旅という番組を見ているけど,この番組こわっ…

2014年11月1日土曜日

西岡の激走の裏側で

 長いこと,ブログを放置してしまった。
 あっという間にヒルムシロをむしれる季節は過ぎ去り,日本シリーズまでもが終わってしまった。
 本当は,「今日はこんなヒルムシロをむしったZE!」や,「オリックスはの調子がとてもいいですが,どうせソフバンに勝てるわけはないし,CSでも速攻で敗退するに決まってます。」など,更新頻度を高めにして,一日1000Hitするくらいの面白おかしいブログを作るつもりだったのだが,そうは問屋がおろさなかった。

 ...あまりにブログの更新頻度が高いと,「こいつ本当に仕事してんのかな…?」とか思われそうだし。実際仕事はしてないんですが。しがない大学院生ですし。

 さて,今日は昼間から,一日空いているようである。こうして,特に見るわけでもない和風総本家を流し,Janetterを起動しつつ,炊飯器がご飯を炊いてくれるのを待ちながら,ブログを書いている。
 (本当は追加の実験をしないといけなくなってしまったのだが,実験をしなくてはいけなくなってしまった経緯について言い訳を考えていると気が滅入るので,こうしてブログを書いている。)


1. 2014年,プロ野球の締めくくり
 一昨年,今シーズン限りでの退任を表明している秋山監督が指揮をとるソフトバンクホークスが,元猛牛戦士高宮と日高を擁する阪神タイガースを下し,日本一となり,2014年の日本プロ野球が幕を閉じた。

 
 .....西岡の守備妨害によって。



 布団の中で中継を見ていましたが,まさに「開いた口が塞がらない」状態でした。
 その後,和田監督が抗議をする裏側で日本一にはしゃぐソフトバンクナインという絵面を見て笑いが止まりませんでした。
 (参照:http://blog.livedoor.jp/rock1963roll/archives/4219388.htmlとか,http://matome.naver.jp/odai/2141467775556348501など)
 
 そもそも9回にバットを振らなくても1点入りそうな状況で,ボール球に手を出しホームゲッツーというだけでも,切なくなるプレー。そしてこれを防ぐための守備妨害...うーむ,コメントに困ります。

 2005年の日本シリーズで,当時の対戦相手であった阪神を苦しめたロッテの快進撃の起点となった西岡のセーフティバントは,今でも脳裏に焼き付いています。



 
その約10年後,当時の対戦相手であった阪神に移籍した西岡が,まさかその阪神に引導を渡すことになるとは....



まさにワロタ。



2. 今年出会った珍品植物たち①
 デンジソウMarsilea quadrifolia L.(山形県)。
 9/7日,Sさんのお導きによって出会うことができました。自生のものに会うのはこれが初めてでした。福島県では,数ヶ所知られていた生育地の全てで,無くなってしまいました。全国的にも減少していて,環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定されています。山形県も,撮影した一ヶ所でしか残っていないようです。こう見えてシダ植物です。


 スズムシソウLiparis makinoana Schltr.(福島県北塩原村)。
 7/15日,後輩のEくんとの調査中に,偶然出会いました。ラン科の多年草です。環境省レッドリストには掲載されていませんが,47都道府県中24都県で絶滅危惧種に指定されているそうです(うち,18県で一番ランクの高いI類)。福島県でも少なく,絶滅危惧I類とされています。この日はデジ一の電池が切れてコンデジで撮ることになったためぼかしが薄いのが残念...



 サンリンソウAnemone stolonifera Maxim.(福島県北塩原村)。
 6月4日,アネモネの仲間で,近い仲間のキクザキイチゲ,イチリンソウ,ニリンソウとくらべて,より高い標高に生育します。渓流沿いで,踏ん張って撮った覚えがあります。特に光に気を遣ったわけではないのですが,やたら幻想的な写真となってしまいました。


 冬の間に,こうやって今年撮った写真を載せていければいいなあ,と思っています(無謀?)。


 昼も食べたし,なんでも鑑定団も終わったので,データ解析でもしよう。シュールな休日である。

2014年7月15日火曜日

SUGAMO

某Nさんのお導きにより,小名浜でスガモに会うことができた。アマモ科の海草で,岩礁地帯に生えるらしい。
わたくし個人としては,高校が巣鴨付近にあった影響で,非常に親近感が湧く植物である。
















写真をいじっていて気づいたのだが,拡大すると,チャームポイントの葉脈がよく見える。
さすがOptio。最近のデジカメってすげーな!!



















最近,デジ一がトラブったり,雨模様だったり,そもそも水草の調査が多かったりする影響で,Optioちゃんの力を借りることが非常に多い。防水耐ショックというタフガイで,非常に頼り甲斐のある,ナイスガイだ。


狩野英孝さん,好きな芸人です。

2014年6月22日日曜日

逆転ホームラン

金欠である。
4月に博士後期課程に進学してはや2ヶ月半,前期課程に入学した時もそうであったが,この時期は大した収入がない。貯金を食い潰す日々が続くのである。


そんな日々の回復アイテムも,金欠に伴いお気に入りの黒ラベルから新聞屋からサービスで貰ったのどごし生へ。そう,コンビニでよく見かける,一番安い発泡酒である。所帯持ちの旦那が,妻にビールをねだった時に食卓に並ぶアレである(脳内家庭)。
夢を叶えるCMはよかったなあ…顔がよく似た比嘉選手と対戦したいってやつ。


(動画を探しましたが見つかりませんでした。マイナーすぎ!?)


あの人は,普段「オリックスの比嘉選手に顔が似てます」と自己紹介したり,比嘉のモノマネを余興で披露したりしているのだろうか…場の空気を想像すると中々シュールである。大盛況を想像するのは中々難しい。


さて,毎日のように発泡酒を飲むようになって,ひとつ気がついたことがある。
これまで,「発泡酒はビールと比べると一枚落ちる飲み物」という認識があったが,間違っていた。
発泡酒がマズいのではなく,ビールが美味すぎるのだ。



























道東で,念願のシロスミレに会うことができました(2014/6/8)。

2014年6月13日金曜日

無知とは恐ろしいものよ

ちょっとした無知から,ついうっかり,道路っぱたに逸出していたコリアンダー(コエンドロ)を,セリ科の帰化植物だと思って採集してしまった。


この植物がまた臭いのである。

図鑑にカメムシ臭いと書いてあるけど(清水(編) 2002),カメムシなんて優しいもんじゃなく,むしろカメムシがコリアンダー臭いんじゃないかと思えるほど強い悪臭。
標本を押した後,石鹸で綺麗に洗ったにも関わらず,手にこびりついたコリアンダー臭で3回ほど戻しそうになるほど,である。

手に掴んだ瞬間からこびりつく悪臭,車内に充満する悪臭,扇風機に乗って研究室内に充満する悪臭.....研究室の皆さん,悪夢を見せてしまって申し訳ない。

皆様,ご注意を(知っていれば引っかかりません)。



引用文献
清水建美(編). 2002. 日本の帰化植物. 平凡社, 東京